お悩みの内容(主訴)
数年前に会社内の人間関係で心療内科に通うようになった。
気持ちが昂る過渡期もあれば、うつ病のように何もしたくなくなることもあり感情が不安定になっている。
特に会話が辛く、緊張してしまい、会話が終わるとドッと疲れを感じてしまう。
寝つきが悪く、寝ても夜中に4回ほど目が覚めてしまい、一度覚めてしまうと夢うつつのような状態で寝ているとは言い難い。
前に何件か漢方薬局に相談したが、いまいち効果を感じなかった。
口コミを見て、一度相談したいと思い県外(隣県)だが来店してみた。
主訴以外の症状
・怒りっぽい ・動悸 ・気が付くと肩に力が入っている ・疲れやすい
改善案
典型的な暑邪による不眠と考えました。
心気血両虚による不安・不眠と考えました。心気血両虚は女性に多いですが、ハードに仕事をしている男性にも起こりえる症状です。一般的には心気血両虚の場合、不安や倦怠感が目立ちますが、男性ホルモンによる攻撃性などが時折みられるため、躁鬱のような症状になっていると考えました。
漢方において心は「精神活動を主る」ため、心が不調になり精神が不安定になって、不眠や鬱のような症状を起こします。また、気が不足しているため、会話のような「気配り」が苦痛になります。
優しい性格もあって、気を配ることが多いため、気を配る行為である会話が苦痛になってしまったのだと思います。漢方薬は帰脾湯をベースに就寝前だけ羚羊角製剤を服用していただきました。
経過・予後
2週間後
「夜間起床が2回程度に減った。入眠にかかる時間が短くなった」と喜んでいただけました。ただ、夏の暑い時期の相談だったこともあり、季節的にはなかなか眠りの質が上がりにくいことを説明し、継続して服用して秋には1回も起きない睡眠になるようにしましょう、とお伝えして服用していただきました。
8週間後
「夜中に起きなくなった。目を閉じて気が付いたら朝だった」と満面の笑みで喜んでいただけました。
「漢方を服用してから何から何まで調子が良いので継続して服用したい」と、今現在も同じ処方を継続して服用中。
人は加齢とともに気が不足しています。しかし、加齢とともに会社内の立場も上がっていくことも多々あります。そのようなストレスに対し心気が耐えられなくなると、精神の異常をきたし不眠を起こします。男性でも過労気味の人には多く見られる症状です。心を整えて理想的な精神状態を保つことが仕事にも好影響となるでしょう。